概要
石鎚山は愛媛県にある標高1982mの山です。 厳密には石鎚山というピークはなく、弥山、天狗岳、南尖峰という3つのピークを総称して石鎚山と呼びます。 石鎚国定公園、日本百名山、日本七霊山、日本百景、四国八十八景などに選定されている素晴らしい景観と歴史を持った山です。
ピークのひとつである弥山には石鎚神社の奥宮にあたる石鎚神社頂上社があり、祭神である石鎚毘古命の御神像を拝することができます。 またそのすぐ隣には石鎚神社頂上山荘があります。 休憩や食事、おみやげの販売、宿泊などをおこなっていますのでお気軽にご利用ください。
3つのピーク
弥山
弥山は一般の登山道を登っていくと最初に辿り着く標高1974mのピークです。 その山頂には石鎚神社頂上社と石鎚神社頂上山荘があります。 正面には最高峰である天狗岳が聳えています。
天狗岳
天狗岳は3つあるピークの中で最も高い標高1982mのピークです。 山頂には石鎚三十六王子社の最後のひとつ、三十六番天狗嶽王子が祀られています。 その山頂から見える景色の中にそれ以上高い山は存在せず、遥か遠くまで360度の素晴らしいパノラマを眺めることができます。
南尖峰
南尖峰は天狗岳のさらに奥にある標高1982mのピークです。 数字の上では天狗岳と同じですが天狗岳が最高峰とされているのでそちらの方がわずかに高いのでしょう。 突き当りの岩場まで行くと東側の風景をより広く味わうことができます。
山岳信仰
石鎚山は日本七霊山にも数えられるように、古来より信仰の対象とされてきました。 伝説によれば1300年前に修験道の開祖である役小角により開山されたと言われています。 現在でも白装束を纏いほら貝を吹き鳴らす修験者の姿を時々見ることができます。
特に毎年7月1日から10日にかけておこなわれるお山開き大祭は盛大なものです。 各地から石鎚を信仰する人々が集まり山頂を目指します。 普段は麓の石鎚神社本社に祀られている御神像もこの期間だけは山頂まで運ばれ、弥山にある頂上社に祀られます。
またお遍路の道中に立ち寄る人を見ることもあります。 隣の山にある四国霊場60番横峰寺には星ヶ森という奥の院があり、石鎚山が正面に見える遙拝所となっています。 石鎚山は古くからそうして人々に親しまれてきたのでしょう。
四季の姿
石鎚山では四季折々の自然を楽しむことができます。 春に雪解けが進むと花が開き始め、夏に緑が濃くなり花が最盛期を迎え、秋には錦の紅葉に包まれ、冬には白く静謐な光景が広がります。 一度の登山で満足せず、是非様々な季節の風景を楽しみに訪れてみてください。
様々な形の石鎚山
石鎚山は弥山から見た天狗岳の姿がもっともよく知られていますが、視点が変わるとまったく違う姿を見せてくれます。
他にも様々な場所から石鎚山を眺めることができます。 是非自分だけのお気に入りの姿を見つけてみてください。